「バドミントンのためのストレッチ&体幹トレーニング」レビュー

先日2019年に読みたい本、おすすめの本ののひとつとして推薦した「バドミントンのためのストレッチ&体幹トレーニング」について、レビューしたいと思う。

バドミントンのためのストレッチ&体幹トレーニングってどんな本?

この本は青木達(あおきとおる)さんと、渡辺哲義(わたなべてつよし)さんの共著だ。

青木達さんの指導実績としては、立命館大学のアメリカンフットボール部ストレングスコーチ、また岐阜のトリッキーパンダース(現アメリカンベイプ)のストレングスアドバイザー、現在は龍谷大学(京都)各運動部のストレングスアンドコンディショニングコーチを務めている。ご本人の専門は陸上競技の400mハードルだ。

渡辺哲義さんは、NTT西日本大坂でバドラーとして活躍した。トリッキーパンダースを設立した方で、代表理事となっている。2015年にトリッキーパンダ-スの監督、バドミントンアリーナ桂川アカデミーJrクラスの監督、京都外大西高校のバドミントン部ヘッドコーチなどを務めている。

この二人がバドミントンマガジンなどの連載で2010年頃から紹介してくれた様々なストレッチ、体幹トレーニングについてを加筆修正して再編集したのがこの本だ。そのころは自分はバドミントンなんてまったく関心がなかったから、改めてまとめたものを本にしてくれ、こうやって読むことができるのでありがたい。2015年に出版された。

なぜストレッチと体幹トレーニングが重要なのか? この本の存在意義とは

青木氏は冒頭でこのように語っている。

「トレーナーという仕事柄、いろいろな選手と関わるが、バドミントンのトレーニングは他の競技に比べて遅れていると感じている。体の強さが求められる競技なのに、体への意識があまり向いていない。ウォーミングアップは、軽く走り、ストレッチをして終り、という状況。練習後はクールダウンもしない。」

ウォーミングアップやクールダウンが必要な理由は、怪我の予防、リカバリー力をつけること、それによって質の高い練習ができることである。ウォーミングアップをしっかり行うことにより、よりダイナミックな練習を行うことができ、練習効果をより感じることができるという。

トレーニングで体が強くなれば、当然練習量もたくさんこなすことができ、技術力も増す、というわけだ。

いっぽう渡辺氏は青木氏に、トリッキーパンダース設立3年後に出会う。その時はどんな練習が効果的か、手探り状態の時だった。

その後さまざまなアドバイスを青木氏からもらうことになるのだが、唯一渡辺氏が青木氏にリクエストしたのは、バドミントンに活かすトレーニング、というこだった。ストレッチも体幹トレーニングもすべてバドミントン専用というわけだ。

この本を作るにあたって、渡辺氏はバドミントン現役時代怪我や故障に悩まされていた一人だった。これからの子どもたちや選手達やその他一般のバドミントン愛好者に対して、同じ道を歩ませててはならない、と思い、怪我をしないための準備と対策、忙しい社会人にも取り組んでもらえるような構成にした、という。

いろいろなアレンジを加えたりしてもかまわないので、この本をベースに自分たちの形をつくり、バドミントンに活かしてほしい、と結んでいる。

バドミントンのためのストレッチ&体幹トレーニングで紹介している内容とは

この本は3つの柱で成り立っている。

第一章はウォーミングアップ編。練習前に行ういろいろなダイナミックストレッチだ。ダイナミックストレッチは、限られた時間内で、とにかく短い時間ですぐに動ける体作りをポイントにしている。

どのストレッチも筋温を上昇させる、柔軟性を向上させるという効果を狙っているものばかりだ。そして何よりもこのトレーニングを行うことで怪我を予防することができる。アキレス腱、足首周り、これらの部位は特に怪我をする人が多い。

アキレス腱の怪我の予防は、ふくらはぎの筋肉を活性化させることで予防することができる。よく自分たちが準備体操の中でやるような、アキレス腱を伸ばす動作をしただけでは十分ではないと書籍の中では語られている。ではどうしたらいいのか? それはこの本で学んでみよう。

大人バド部のみんながウォーミングアップに費やせる時間は、せいぜい約20分もないぐらいだろう。その限られた時間の中で、ウォーミングアップ以上のウォーミングアップをする、というのがこの章で紹介されているトレーニングの目的だ。

 

さて第二章は、カラダ強化プログラムと題して、さまざまな体幹トレーニングが紹介されている。カラダを強化するトレーニングは大切、と理解している人は大勢いると思うが、では具体的にどんなことをしたらより強化されるのかおわかりだろうか?また、カラダを鍛えると何がよいのか、どう変わるのか、ご存知だろうか。

トレーニングを行うことで、バドミントンの様々なショットの精度をあげたり、できないショットができるようになったり、ということを想定して行ってはいないだろうか?

カラダを強化するトレーニングの目的は体力であり、スキルの向上ではない。とこの本では語られている。このスキルを修得するためにこのトレーニングを行おう。という考えではなく体力がないと技術が身につかない、という考え方のもとにこの章が構成されている。

つまり、戦術や技術のための練習を行えるだけの十分な基礎体力を作る、というのがこの章の目的なのだ。もちろん体幹トレーニングも、あらゆる動作の土台となっているという意味で、多数紹介されている。

そして第三章はクールダウンのためのストレッチ。特にバドミントン選手にとって必要なストレッチの数々を紹介している。リセットと柔軟性を目的としている。

血流をよくして疲労物質の分解を促進したり、リラックス効果を狙ったストレッチを紹介。

皆も経験があると思うが、練習したあと、筋肉が硬くなっているのに気が付いたりすると思う。そのまま放置しているやがてその部分の可動域が狭くなってしまう。

関節の可動域が狭くなった場合、それを他の筋肉がカバーしようとするために体にゆがみが生じたり、それが元で痛みが生じることもあるのだ。

これは自分にもまったく当てはまること。

練習したあとにクールダウンをしないこともしょっちゅうだからだ。これではいけない。やっぱり今自分が苦しんでいる膝や腰の痛みは、このクールダウンのストレッチを行った結果なのかもしれない。

クールダウンではそういった怪我や痛みの予防をすることができる。

これから少しでも怪我なく長くバドミントンをしたいと思ったら、クールダウンは必須なのだ。

この本が他のトレーニングの本と圧倒的に違うのは、バドミントンに特化しているところだ。

すべてのストレッチや体幹トレーニングがバドミントンをやっている人向けに作られているのだ。

自分も、今までいろいろな体幹トレーニングの本や柔軟トレーニングなどの本やら動画などを広くチェックしてきたが、バドミントンに限った本や動画を見つけることはできなかった。

たとえば上半身エクササイズでも、トレーニング別にクリアがよく飛ばせるようになるもの、ストロークが安定するようになるもの、強烈なスマッシュが打てるようになるものなどと書かれているので、自分が強化したいスキル別にトレーニングすることもできるのだ。これは他の本にはない特徴だろう。

写真が多いので、見ながらすぐに真似することができる。これはありがたい。部分的に細かい解説もついているから、どこに注意して行ったらいいのかというポイントもわかりやすい。

この本には全部で113種類のトレーニング方法が掲載されている。自分たちの自主練や練習メニューに加えるのに、アレンジを加えたり削ったりしながら、ダイナミックストレッチ、体作りための体幹トレーニング、そしてクールダウンをうまく組み合わせて日々の練習メニューとして役立てよう。

きっと今後のバドミントン向上に役立つと思う。

 



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ABOUTこの記事をかいた人

まだバドラー歴3年の孤独な大人ネコバド部長。1年目を過ぎたころから仲間ネコを集めて自主練の日々だ。バドミントンをしている時は素のネコになれるんだニャー。 目標は最強のネコバドラー。どんな相手だって受けてたつぞ。ニャー。