松友美佐紀選手はテクニックの松友、と言われるほど、前衛での球裁きは抜群だ。彼女につかまってしまってはどんな世界の一流選手でも崩すことが難しい。
高橋選手が後衛のスマッシュで相手の体勢を崩し、甘くあがってきた球を松友選手が決める。このパターンで世界を制しているのだ。
2017年に開催された、ウィルソンのイベント内容動画が最近解禁された。
ウィルソンのラケットを使用している有名選手(松友美佐紀選手、佐々木翔選手、森かおりさん、池田進太郎さん)が一般人にワンポイントレッスンをしたり、デモンストレーションのマッチを披露したり。
内容としてはありふれたものだったが、このイベント時に、松友選手が語っていた、自分がシャトルをコントロールする時の考え方、があまりにも衝撃的だった。
それはこうだ。
たとえば自分がシャトルを打つ時、フォア側の奥にシャトルを運びたい、と思ったとしよう。
その時、普通の人だったら、自分の立っている位置から自分がシャトルを運びたい場所を狙うのだから、シャトルはこう打つ、ラケットはこのタイミングで、この方向に出す、というふうに考えるだろう。
もちろんそれが当たり前の考え方だ。
ところが、松友選手は全く逆の考え方をすると言うのだ。
いったいそれはどういうことだろう。
松友選手の考え方はこうだ。
まず、打ちたい場所を決める。
次にシャトルがそこに落ちたと仮定して、そこからまるで早戻しのように、落ちた地点からシャトルの弧を頭で描く。すると、どこでそれを打たなくてはいけないかがわかるので、そこに自分が行く、という考え方だ。
この説明わかるかな。
自分のいるところから弧を描いてしまうと、シャトルが飛んでくる軌道をみながら打たなくてはいけない。
すると、もし自分の思い通りにシャトルがこなかったら、非常に窮屈な状態でシャトルを打たなくてはいけない場合も発生してくる。
ところが松友選手の考え方でシャトルを打つと、
つまり、常に自分が打ちたい場所から逆算して、その地点から弧を描いたら、楽に打てるというのだ。
今まではシャトルに合わせて自分が打とうと思った時、、もしそのシャトルが思い通りに来なかった時は、そのシャトルに合わせて無理矢理打ってしまうのだけれど、自分が打ちたい場所から逆に弧を描くことで、自分がその場所に自然に足が動いていくため、一番打ちやすい距離感でシャトルをとらえることができるのだ。
今までは相手のタイミングで自分が動かなくてはいけなかったものが、自分のタイミングで動けるようなる。
今まで松友選手が登場した数あるインタビューやテレビ番組では決して語ってはくれなかった、この考え方。
驚いた。だから世界一位なんだ。
大人バド部のみんな、この考え方でシャトルをコントロールしてみないかい?
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