すでに2018年3月末に再春館製薬所に対して退職届けを出している福島・廣田ペア。

彼女たちが退職届を覆さない限り、4月末には完全に再春館製薬所を退職、となる。
福島・廣田ペアは今とても波に乗っているペアで、この間の全英オープンでも銀メダルを取ったし、昨年(207年12月)の全日本総合でも優勝して日本一に輝いた。
それ以降今年に入ってからも大活躍中で、これからもどんどん実力を伸ばしていくだろうと、大きな期待がかかっているペアだ。
もちろん東京オリンピック優勝の最有力候補。
その福島・廣田ペアにとって再春館製薬所を辞めるのはとてもとても大きな決断だ。
その原因となったのは、福島・廣田ペアの監督だった今井彰宏氏が再春館制約所から昨年監督を解任され、さらに今月、日本バドミントン協会に告発をしたこと。
再春館製薬所が告発した主な理由は、今井氏が所属選手が国際大会で得た賞金の一部の671万円を当該選手に渡していなかった、ということなのだ。
つまり選手にきちんと支払われていなかったということだ。
再春館製薬所はこのように語っている。
「社内調査の結果、今井氏の金銭的不正行為が発覚したため、2017年1月に監督を解任した」と経緯を明かし、「金銭的不正行為については、これまでに把握していたものだけではなく、さらなる不正の事実も発覚しており、4月13日付で日本バドミントン協会に告発状を提出させていただいた」
色々な記事やら情報を収集できる限りしたところ、まずは今井監督の金銭的不正行為については、どうやら選手に支払われるべき相当額を、彼が選手に渡していなかった、というのはほぼ間違いないように思われる。
今井監督の言い訳は、今後会社がどうなるかわからないので保持していた、と言ったり、車の中に置いておいたら盗まれた、などと言っている。(本当にそう言っているのか?とも思うが)これはまったくおかしな発言。
この発言も精査する必要があると思うが、自分の口座に入れておき、選手には支払っていなかった、というのが事実のようだ。
でも賞金が監督の元に最初に入り、それを選手に渡す、っていうシステムはそもそもおかしくない?と思うのだが。
そのあたりは会社側はどのように管理していたのだろうか。
再春館製薬所が告発に踏み切った要因となった、"新たな不正行為"が具体的に何なのかは語られていないが、報道によると3200万円が支払われていなかった、ということがわかった。
この金額について今井氏側はこのように説明している。
今井氏は、これらのお金は、選手の同意を得て選手のための活動費にあてていたという。通常の会社であれば経費で落とせるものばかりだったという。(たとえば食費や交通費など)
賞金が今井氏を経由することについてほとんどの選手から苦情は出てこなかったという。
(これについては、本当に選手たちがそう思って了承したのか、パワハラなのか、それはわからない。監督の言うことは、たいていの場合反論や反発がしにくい、というのが選手の立場だからだ)
しかし今井監督は昨年再春館の監督を解任されたあとも選手からの要望で、ずっとスタッフとして残っていた。
そして2018年2月に退社した後、トリッキーパンダースのコーチングコーディネーターに就任している。
そして4月1日からは、監督に尾藤宏治氏(岐阜トリパン元監督)が就任している。今井氏は来季からは正式にトリッキーパンダーズの監督に就任する。
そして福島・廣田ペアは、2018年5月から新たに、トリッキーパンダースの福島・廣田組として活躍することになるのだ。
もし再春館製薬所側と福島・廣田ペアとの間に溝ができ、円満退社ができなくなっていたとしたら、2年間の出場停止というペナルティが課されるところだったが、再春館製薬所としては、これからもバドミントン業界を盛り上げていくために頑張ってほしい、というエールを送ったというので、表面的には円満退社となり、彼女たちも来月から引き続き国際大会で頑張ってくれるはずだ。
しかし今井氏については日本バドミントン協会に対して厳正な処分をお願いしているとのことなので、協会側がどのような処分を下すか注目だ。
すでに熊本県協会では、今井氏を除名処分としている。
しかしこの件について今井氏側としては、ヒアリングも何もなく突然の除名だったようだ。弁明の余地も与えられなかったそうだ。
以上のことから、今井氏側は、自分の懐をあたためるためにお金を横領したとか、盗んだとか、そのようなことではなかったようだ。
あくまでも選手の了解を得て自分の口座に入れていたために、今回のようなことが起こったように思う。
このようなお金の運営が大きな問題になったことは事実。
賞金をどのように分配するのか、どのように管理していくか、これをオープンにしていかなくてはいけないだろうし、監督がコントロールしてしまう、ということ自体も問題だ。
もうひとつ、蛇足的な情報だが、今回は福島・廣田ペアが5月から移籍するトリッキーバンダ―スには、すでに再春館制約所に昨年入社したばかりの今井利子選手も退職し、トリッキーパンダースに移籍している。

また吉富桂子コーチもトリッキーパンダーズへ移籍している。
さらに、スエマエコンビとして、日本人として初めての、アテネオリンピックでベスト4に進出した前田美順スパーリング担当も退社している。
これだけの人たちが今井氏についていっている、というのはやはり監督との信頼関係が熱いから、と言えると思う。

いっぽうで末綱コーチは残留。

これらはタイミング的にすべて今井彰浩さんの影響だろう。
あるメディアは、バドミントンはまだ新しいスポーツで、企業に所属しているバドミントン部の選手達はかつては国際大会で優勝するなんてことはありえないことだったという。
だから賞金をどのように管理すればいいのか、選手にはどのように分配していけばいいかなど、企業としてどのように管理していけばいいのか、などということが混沌としてて過度期なんだろう、と言う。
再春館製薬所は、今回の福島・廣田ペアの移籍によって大きな財産を失った。
逆に大きな戦力を迎えるトリッキーパンダースの未来は明るい。
ちなみに、トリッキーパンダースは、トリッキーパンダースという名前で我々には浸透しているのだが、チームとしては今後、改名、という大きな変革が待っている。
実は岐阜トリッキーパンダースは2018年3月からAmerican Vapeが運営している。
2019年からは岐阜トリッキーパンダースからAmerican Vapeにチーム名を変更することも決まっている
うーむ。あんまりなじみがないのでちょっと変な感じ。
アメリカンベープって読むのかな。
このAmerican Vapeは、カリフォルニア在住の社長が現地で買い付けを行い直輸入している、電子タバコの専門店だ。
今回の騒動とは別に、トリッキーパンダースは専門店名がチーム名になってしまうことを除けば、新しい所属先が決まって運営的にはかなり楽になるのではないだろうかとも思ったが、再春館製薬所やユニシスや、その他のバドミントンチームと比較すると、資金源としてはうーむ、どうなのかちょっと未知数だ。
トリッキーパンダースはいつも資金に苦労していて、クラウドファウンディングをやったり、資金を集めるための色々なイベントやコーチングやバドミントン教室を開いたり。それぞれの選手が費用を工面している。
そのことを考えると、福島・廣田ペアは苦労するのかもな、とも思うが、American Vapeがもっとたくさん広がることでお客も増えて売上も上がるだろうから、ぜひとも頑張ってほしいと思う。
応援したい。
福島・廣田ペアは何も問題がなければ、4月末に正式に再春館製薬所を離れ、5月1日からトリッキーパンダースの福島・廣田ペアとなる。
当然、いままで着用していた、胸にでっかくドモホリンリンクル、とか再春館製薬所とか書かれていたユニフォームともさようならだ。
これからはトリッキーパンダース、いやいやAmerican Vapeのウェアを着用して国際試合にどんどん出ていくだろうから、宣伝効果抜群だろう。

このAmerican Vapeが扱っているような電子タバコはあまり想像がつかないかもしれない。
[su_note]大人バド部のみんな今時の電子タバコってずいぶんお洒落になっているのを知っているだろうか。
今までの、おじさんんが吸っているような電子タバコとはずいぶん印象が違う。
このメーカーの電子タバコは、吸う美容液として有名だ。
女性は興味あるかもしれない
American Vape自体も、本店が茨木県の土浦市にあり、千葉県柏、東京都町田市にもあるし、横須賀、上野、新宿にもある。
都内近郊で、電子タバコに興味のある方は、これらのお店を訪ねてみてはどうだろう。
それは間接的にバドミントン部の応援にもつながる。
自分はタバコは吸わないので電子タバコにもあまり興味はないから、彼らが出場する会場に足を運びTシャツでも購入しようかと考えている。
S/Jリーグや全日本総合の会場では必ず販売するはず。
さらに今年のジャパンオープン(武蔵野市開催)、さらにはジャパンマスターズ(秋田市)でも販売されるかもしれない。
これからもバドミントン選手達を応援しよう。
どこに移籍しようと、自分は福島・廣田ペアを応援していく。ガンバレ。[/su_note]
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