脳科学的に検証した時に、努力は報われるか?と言えばそうとも言えるし、そうとも言えないということが結論のようだ。
多くの人が間違ったことをしていると指摘されているのは、その努力が正しい努力かどうか、無駄な努力をしていないかどうか、ということ。
バドミントンが上手くなりたいと思いながら練習をしている時、それが正しい練習なのか、正しい努力の方向なのか、をいまいちど検証する必要があるかも、と思っている。
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地球と月の距離を同じだけ歩いても、月へは行けない
地球から月への距離はおよそ38万キロだ。それがわかった瞬間に地球を38万キロ分歩こうとする人がいる、と脳科学者の中野信子さんが言っている。
もし月へ行こうと思ったら、歩きだすことではなく、月へのロケットにどうやったら乗れるか、ということを調べ始めることだ。
それが正しい努力というものだ。
バドミントンが上手くなりたいと思った時に、何が正しい努力なのか、何が間違った努力なのか、今一度検証してみる必要がある、と思った。
何ができるか、何ができないかを知ること
報われる努力と報われない努力というものがある。
努力が報われるというのは半分は本当、半分は違う。遺伝的な要素ということもある。また一方で環境による要素もある。
自分の持っている才能を見極めたり、知る努力が大切だ。
高橋・松友選手の本当の強さは、自分たちのことをよく知っていることだ
たとえばリオオリンピックで優勝した世界のバドミントンプレーヤー、高橋・松友選手の例をとると、彼女たちは自分のことをそれぞれよく知っていながらプレーしている。
高橋選手の強みはなんといってもあのすばらしいスマッシュ。強打によるスマッシュもすばらしいが、コースも素晴らしい。
しかし、松友選手は高橋選手と同じような力強いスマッシュは打てない。しかし彼女の武器は前衛でのすばらしい読みと球さばきのすごさだ。
これは逆に高橋選手は持っていないスキルなのだ。
だから二人はお互いにお互いをかばい合いながら、絶妙なコンビネーションで世界ナンバーワンまで上り詰めた。
そして前回は残念ながら優勝したペア、松本・永原選手に惜敗してしまったが、彼女たちの今回の世界バドミントンの決意は『二人ならできる』ということだった。
それだけ二人は、一人ではできないことでも二人ならできる、ということをはっきりと誰よりも意識していたことだろう。
長寿の秘密は戦わないこと、長くバドミントンを続けるためには無駄な努力はしない
かつて長生きした戦国武将は、たとえば有名な徳川家康(75歳没)武田信虎(武田信玄のお父さん 81歳没)、浮田秀上 (84歳没)など。
彼らは決戦よりむしろ老後は自分の生活をどう楽しむか、というところに心を砕いた人たちばかりだ。
大人になってからのバドミントンをやりはじめたみんなは、今更世界大会やオリンピックを目指す、などということはしなだろうし、実際にもできないだろう。
ではなぜバドミントンをやっているのか?
それは一人ひとり全員違うだろう。
本来あなたはなぜバドミントンをやっているのか、努力の先に何を見出したいと思っているのか、いまいちど考えてみてもいいかもしれない。
バドミントンができている、ということに喜びを見出し、楽しむこころを持つ
でも基本的には、バドミントンができる自分にまずは喜びを見出してみることが大切だ。
自分の周りには実にさまざまな人がいる。
たとえばバドミントンをもっとやりたいけれど、仕事が忙しくてなかなかできないでいる人もいれば、家庭環境によって、バドミントンを練習する時間を持てない人もいる。
また、自分自身が故障したり、怪我をしたり、病気になったりして物理的にできなくなってしまった人もいる。
でも、自分は今、思う存分バドミントンができている。打つ相手や仲間もいる。
まずはそのことに感謝したい。
そして、バドミントンをやっていること自体をもっと楽しまなくてはいけない。
バドミントンを打っている時の高揚感、楽しさ、感謝、集中力、そいうったすべてのことを心から喜べる、という気持ちを持ちたい。
その気持ちを持ちながらバドミントンを続けた先に、たとえばゲームで勝利したり、リーグで優勝したり、試合で勝ったり、といったことがある。それはあくまでも楽しさの先のおまけ、だと思おう、というのが中野信子さん的な考え方だ。
中野さんは、生きていることそのものが勝利だと言っている。あなたが存在していること自体がすでに勝利なのだ。だからその先は全部おまけ、ということを何かのメディアで語っていた。
大人バド部のみんな
